再生可能電力を使用した苛性ソーダ由来の高吸水性樹脂で国際持続可能性カーボン認証ISCC PLUSを取得 -紙おむつの環境負荷低減への貢献-

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 株式会社日本触媒(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:五嶋祐治朗、以下「日本触媒」)は2050年カーボンニュートラル実現に向けて、ベルギー子会社NIPPON SHOKUBAI EUROPE N.V.(以下「NSE社」)で生産する高吸水性樹脂(以下「SAP」)について国際持続可能性カーボン認証機関 ※1(以下「ISCC」)より再生可能電力を使用した苛性ソーダを原料とするサステナブルSAPの認証を取得いたしました。

 主に紙おむつに使われているSAPは、プロピレンから製造されるアクリル酸と苛性ソーダを主原料としています。昨年5月にNSE社ではバイオマス由来のプロピレンから生産したアクリル酸を原料とするバイオマスSAPについて、ISCCよりISCC PLUS認証(マスバランス方式 ※2)を取得いたしましたが、このたび、再生可能電力により生産された苛性ソーダを原料とするサステナブルSAPについても、追加で認証を取得いたしました。これらの認証を組み合わせることにより、製品ライフサイクル全体のCO2排出量削減に寄与します。今後、お客様のご要望に応じてバイオマス/サステナブルSAPを供給する体制を、順次整えてまいります。

 日本触媒は、これらの認証SAP以外にも、生分解性SAP、使用済み紙おむつからSAPを回収しそれを再生したリサイクルSAPなど、環境負荷低減に寄与するサステナブルSAPの研究開発に取り組んでおります。これらの研究開発を推進し持続可能な社会の実現に貢献してまいります。


NIPPON SHOKUBAI EUROPE N.V.の概要
設立     :1999年2月
所在地    :ベルギー王国アントワープ州(本社および工場)
代表者名  :社長 澤田 富幸
事業内容  :アクリル酸と高吸水性樹脂の製造・販売
資本金    :243百万ユーロ 日本触媒100%出資
従業員数  :191名(2021年12月末現在)

※1 ISCC(International Sustainability and Carbon Certification)
バイオマスや廃プラなどのサステナブル原料や循環型製品などにおいて、100ヵ国以上、4000を超える認証の実績があり、欧州を始めとして世界で広く認知されている世界最大の認証機関の一つ。

※2 マスバランス方式(物資収支方式)は、生産に使用する原料にバイオマス由来と石油由来が混合された場合、原料として使用したバイオマス由来の割合を特定の最終製品に任意に割り当てるものです。
例えば、使用する原料プロピレンのうち30%をバイオプロピレン、残りを石油由来プロピレンを用いて、アクリル酸およびSAPを製造した場合、マスバランス方式を適用すると、バイオプロピレン30%分をSAPに割り当てることができます。そのため、バイオマス由来と石油由来原料を区別することなく最終製品まで製造でき、製品のライフサイクルにおけるCO2の削減にどれだけ貢献したかを示すことができます。

以上

日本触媒について:
 1941年の創業以来、自社開発の触媒技術を核に事業を拡大。酸化エチレンやアクリル酸、自動車用・工業用触媒などを世の中に送り出し、現在では紙おむつに使われる高吸水性樹脂で世界1位のシェアを誇っています。日本触媒は「テクノロジー(技術)」を通じて「アメニティ(豊かさ)」を提供する、という企業理念「TechnoAmenity」のもと、グローバルに活動する化学会社です。
https://www.shokubai.co.jp

 【問い合わせ先】
 株式会社日本触媒 コーポレート・コミュニケーション部
 TEL:03-3506-7605 〒100-0011 東京都千代田区内幸町1-2-2

写真 高吸水性樹脂製造プラント
写真 NIPPON SHOKUBAI EUROPE N.V.全景

【関連ファイル】
再生可能電力を使用した苛性ソーダ由来の高吸水性樹脂で国際持続可能性カーボン認証ISCC PLUSを取得

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