オキサゾリン基含有反応性ポリスチレン(エポクロス® RPS) オキサゾリン基含有反応性ポリスチレン

基本情報

エポクロス®RPS-1005PX-3-RP-61(開発品)
外観白色顆粒
主骨格ポリスチレン
分子量(Mw/GPC)約16万約2.5万
オキサゾリン基濃度
(mmol/g、solid、計算値)
0.271.35
ガラス転移温度 (℃)*1100100
熱分解温度
5%減量、Air下
320320
メルトフローレート*2 (g/10min) 6-10
相溶するポリマー
(「海」ポリマー)
PPS、PPE、HIPS、PSなど
スチレン系樹脂
反応可能なポリマー
(「島」ポリマー)
・カルボキシル基:PET、PBT、PLA、PA、酸変性PPなど
・フェノール性OH基:PCなど
・芳香族SH基:PPSなど
*1:計算値
*2:200℃、5kg荷重(ASTM D1238)

特長・特性

  • カルボキシル基、フェノール性OH基、芳香族SH基、酸無水物基等の官能基を有する樹脂と溶融混練する事により、グラフトポリマーを生成。
  • 反応に伴う副生成物が無い。
  • 溶融混練時の粘度安定性がよい。

用途詳細

  • 相溶化剤
  • 分散性改良剤(顔料、充填剤の分散)
  • 接着性改良剤(共押出フィルム等)
  • 熱安定性改良剤(遊離酸の捕捉剤)
  • 鎖延長剤
  • 低誘電率化改質剤

機能詳細

エポクロスRPSは、その主鎖構造のポリスチレンと相溶する樹脂(PPS、PPE、HIPS、PSなど)を「海」とした際、側鎖に有するオキサゾリン基と反応する官能基(カルボキシル基、フェノール性水酸基、芳香族チオール基など)を有する樹脂(PET、PBT、PLA、PA、酸変性PP、PC、PPSなど)を「島」としたアロイの相溶化剤として機能する能力を有します。

使用例

PPSの耐衝撃性を改良するために、PPSと耐衝撃性改質樹脂(酸変性オレフィンゴム)の相溶化剤としてRPS-1005を配合すると、RPS-1005のスチレン側鎖とPPSが相溶し、耐衝撃性改質樹脂のCOOH基とオキサゾリン基が反応することで性能が向上します。

酸変成オレフィンゴム、RPS-1005と反応後の酸変正オレフィンのイメージ図
  • エポクロス1種類で、特定の「海」樹脂に対して、オキサゾリン基と反応する官能基を有するいろいろな樹脂を「島」樹脂として、微分散、アロイ化することができます。(「海」、「島」樹脂の性状により、エポクロスの添加量、混練条件などの適切な調整が必要です。条件によっては、十分な分散性が得られにくいケースもございます)
  • 「島」樹脂側の官能基濃度が低い場合、RPS-1005では反応が十分に進まず、分散性が不十分な場合もございます。その場合は、よりオキサゾリン基濃度が高い、開発品をお試し下さい。
  • 主鎖がポリスチレン以外の開発品もございますので、ポリスチレン系樹脂以外を「海」としたアロイをご検討の方は、一度、お問合せ下さい。

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