生物多様性の保全

日本触媒グループは、全ての事業活動が生物多様性からの恩恵を受け、また、生物多様性に影響を与えていることを認識し、生物多様性保全はサステナビリティの取り組みの重要課題の一つとして考えています。環境保全方針の中では、「事業活動に伴う生態系に対する負の影響を最小限にすること、また、正の影響を増やすことに貢献する製品や技術の開発にも取り組み、生物多様性の保全・回復に努めます。」と定めており、気候変動対応、製品を通じた環境保全、化学物質管理、廃棄物削減、大気汚染防止、水資源の保全などの活動を継続して行うことが生物多様性の保全・回復につながると考えています。
また、自治体やNPO法人など各団体の協力を得て、社員ボランティアによる自然環境の保護・再生活動を、国内外で行っています。この活動を通じて、生物多様性保全・回復の大切さを学び、環境について自ら考え行動できる「人づくり」を目指しています。

生物多様性のリスク評価

日本触媒グループの主要な生産拠点について、生物多様性統合評価ツール（IBAT^※1）を用いて、半径3km圏内の生物多様性の自然保護地域への近接状況（別表参照）を調べました。
その結果、全ての生産拠点において、厳格な保護が必須であるIUCNカテゴリー^※2 Ia・Ib・Ⅱ・Ⅲ、世界遺産^※3、ラムサール条約湿地^※4に近接していないことが確認されました。ただし、IUCNカテゴリーⅣ・Ⅴ・Ⅵは多くの拠点で存在することが確認されました。
このような環境下で生産活動を行っていることを十分に認識し、事業活動に伴う生態系に対する負の影響を最小限にするように取り組み、引き続き生物多様性の保全に努めていきます。

※1 IBAT, Integrated Biodiversity Assessment Tool: バードライフ・インターナショナル、コンサベーション・インターナショナル、国際自然保護連合(IUCN)、国連環境計画の世界自然保全モニタリングセンター（UNEP-WCMC）により開発・提供されている生物多様性統合評価ツール
※2 IUCNカテゴリー：保護地域の管理目標に基づき、各国の保護地域ネットワーク間の国際比較を可能にするため、各国政府機関によって法的に保護された地域に割り当てられる、IUCN（国際自然保護連合）が定めるカテゴリー分類。 Ia 厳正保護地域、Ib 原生自然地域、Ⅱ 国立公園、Ⅲ 天然記念物、Ⅳ 種と生息地管理地域、Ⅴ 景観保護地域、Ⅵ 資源保護地域
※3 世界遺産：文化的、歴史的、科学的、またはその他の形で重要な意味を持つものとしてユネスコが選定し、国際条約によって法的に保護されているランドマークまたは地域。人類の集団的利益にとって重要であると判断された遺跡
※4 ラムサール条約湿地： 国際的に重要な湿地に関する条約（通称ラムサール条約）に基づく義務を果たすために、各国政府が保護する湿地

生物多様性保全・回復への取り組み

「日本触媒の森」づくり活動

「日本触媒・湯河原万葉の森」づくり

過去の取り組み

過去の取り組みはこちらに掲載しています。

「PT. ニッポンショクバイ・インドネシア 生物多様性公園の森」づくり

ノジギク保存・普及活動