米国グループ会社でアクリル酸、高吸水性樹脂の国際持続可能性カーボン認証 ISCC PLUS取得 ~グローバル供給体制により、塗料や紙おむつなどの環境負荷低減に貢献~
- サステナビリティ
株式会社日本触媒(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:野田和宏、以下「日本触媒」)は、アメリカのグループ会社で生産するアクリル酸(以下「AA」)および高吸水性樹脂(以下「SAP」)について、ISCC PLUS認証※1を取得したことをお知らせします。これにより日本触媒グループは、カーボンフットプリント(以下「CFP」)ネットゼロ相当のAA・SAP※2をグローバルに供給することが可能となりました。
AAは、塗料や接着剤の原料として広く知られる化学品で、紙おむつの吸水材であるSAPの原料としても利用されています。日本触媒グループは、世界トップクラスのAA・SAPサプライヤーとして、気候変動問題の解決に貢献すべく、2021年以降、ベルギー、日本、インドネシアで生産するAA・SAPについて、ISCC PLUS認証の取得を進めてまいりました。今回、アメリカでもISCC PLUS認証を取得したことにより、バイオマス由来原料をマスバランス方式※3により割り当てたISCC PLUS認証AA・SAPを世界4拠点で製造・販売する体制が整い、CFPネットゼロ相当のAA・SAPのグローバル供給が可能となりました。
日本触媒グループは、ISCC PLUS認証AA・SAPをお客様にご利用いただくことで、サプライチェーンを通じた環境負荷低減ならびに循環型経済に貢献し、2050年カーボンニュートラルに向けて、グループ長期ビジョンおよび中期経営計画で掲げた“変革”を実行することで、お客様への提供価値向上・持続可能な社会の実現を推進してまいります。
*日本触媒グループは、ISCCの最新規定に則り、ISCC PLUS要求事項に準拠することを約束し、宣言いたします。
製品名 | 認証取得企業 | 取得年月 | 主な用途 |
アクリル酸 | American Acryl L.P. | 2025年4月 | アクリル酸エステル、高吸水性樹脂 |
高吸水性樹脂 (アクアリック®CA) | Nippon Shokubai America Industries, Inc. | 2025年5月 | 紙おむつ、生理用品、芳香剤、土木用途 |
American Acryl L.P. の概要
設立 | 1997年12月 |
所在地 | 米国 テキサス州 パサデナ市 ベイポート工業地域 |
代表者名 | Rick Brown |
事業内容 | アクリル酸の製造・販売 |
出資金 | 52,530千米ドル Nippon Shokubai America Industries, Inc. 50%出資(間接保有を含む) Arkema Inc. 50%出資(間接保有含む) |
Nippon Shokubai America Industries, Inc. の概要
設立 | 1988年1月 |
所在地 | 米国 テキサス州 パサデナ市 ベイポート工業地域 |
代表者名 | 金井田 健太 |
事業内容 | 高吸水性樹脂の製造・販売/ファインケミカル製品の製造・販売 |
資本金 | 100百万米ドル(払込資本金) 日本触媒 100%出資 |
従業員数 | 130名(2025年3月31日 現在) |

※1:ISCC PLUS認証とは、ドイツに拠点を置く持続可能性および炭素に関する国際認証組織であるISCC(International Sustainability and Carbon Certification)が展開する、バイオマスやリサイクル等の持続可能な原料・製品を対象とし、サプライチェーン上で管理・担保する第三者認証制度です。
※2:CFPネットゼロ相当のAA・SAPとは、ISCC PLUS認証の製品カーボンフットプリントの算定において、マスバランス方式で割り当てたバイオマス原料の比率に応じて、バイオマス成長過程におけるCO2吸収による生物起源除去量を相殺したAA・SAPを指します。
※3:マスバランス方式とは、生産に使用する原料にバイオマス由来と石油由来が混合された場合に、原料として使用したバイオマス由来の割合を特定の最終製品に自由に割り当てるもので、ISCC PLUSシステムで認められた管理手法です。
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