材料科学専攻
(博士課程)修了
研究センター
第1グループ
深田 幸宏
2016年新卒入社
私は学生時代の6年間研究に没頭し、博士課程まで進みましたが、元々アカデミックに残るのではなく、企業で研究をしたいと思っていました。なぜかというと、1つの分野に絞るのではなく、まだ知らない研究分野に携わってみたいと漠然と考えていたからです。そのような中、当社に入社したのは、化学素材を扱う事業の性質上、専門的に学んだ有機化学以外にもいろいろな研究ができそうに思い興味が湧いたからです。 実際に、博士卒の先輩社員の話を聴く中で、博士課程を修了することで得た課題に対してのアプローチの深さ、課題に対する論理的思考力、自身で手を動かして問題を解決する力が活かせると感じました。また、スピーディーな選考過程で内定をいただけたのも好印象でした。
現在行っているのは、金属系ナノ粒子の量産化技術の開発。一般的にはラボレベルの高温・高圧条件下で合成するナノ粒子を、工場で大量生産するための研究を進めています。これを実現できれば日本触媒独自の技術確立につながると同時に、ナノ粒子が持つ独特の性質と機能で世の中に役立つ、より幅広い製品づくりが可能になります。言うなれば、これまで存在した技術の壁を越えて新しい価値を創造していく研究開発になるため、日々自分が持つ研究力と課題解決力をフル活用することに専心して取り組んでいます。
研究者が研究を極めていく上で職場の環境は非常に大事で、当社には確かに私が満足のゆく環境が整っていると感じています。例えば、入社してから今日までに所属した部署はいずれも自由に意見を言い合える風通しのよい雰囲気でしたし、上司も若手の意見にしっかりと耳を傾け、よいものは製品開発に活かしてくれました。研究コストなどの制約はもちろんありますが、自社で扱える原料や技術の範囲内であれば、これまで裁量をもって研究を進めてこられたと思っています。自分の発想に実現性の道筋を立てることができれば思い通りに研究を前進させていける。それが当社の研究職の特徴といえるかもしれません。
当社はあくまでも中間素材を提供するメーカーですので、最終製品をイメージしながら研究するのは難しい面があります。しかし、入社後最初に配属されたリチウムイオン電池用電解質材料の開発を行う部署には電池メーカーから中途入社された先輩社員がおられ、自らの研究成果が大手電機メーカーの最終製品に利用された話を聞いてうらやましく思いました。以来、私も自身が携わった研究が確かな結果を出して具体的な製品に活かされ、世の中に広がっていくことを目標にしています。そしていつの日にか「あの製品は自分の頑張りがなければ生まれなかった」と、声を大にして伝えたいですね。
入社してすぐ、先輩社員から会社の野球部に誘われて入部しました。大阪は野球が盛んで、年に3回くらい草野球チームや大学の教員チーム、企業チームなどが集まる市の大会が開かれます。会社の仲間とそうした大会での試合や事前の練習に臨み、汗を流すのが休日の楽しみになっています。
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