理学研究科
化学専攻 修了
吸水性樹脂研究部
第1研究グループ
西村 公彰
2014年新卒入社
就職活動では大学で学んだ基礎研究の知識を活かせる素材メーカーの研究職を志望していました。就職したいと考えていたのは、若いうちから仕事を任せてもらえて早く成長できる会社。いくつかの会社の中で、当社は「若手に全面的に働いてほしい」という雰囲気を強く打ち出していたので特に魅力を感じました。選考過程で研究室を見学した際には、自分の研究テーマについて楽しそうに話したり、直接顧客に対応したりする若い先輩研究員の姿を見て入社したい気持ちがグッと高まりました。室内に並んでいた実験装置や分析装置も非常に興味深いもので自分を呼んでいるような気がして、この会社で働こうと決めました。
現在は海外顧客向けの吸水性樹脂の研究開発を担当しています。海外ならではのスピード感や地域特性を考慮し、お客様のニーズに合った機能や付加価値を持つ製品を開発することが私の使命。求められた機能を達成するため、まずは既存の製造方法のマイナーチェンジを検討したり、学術論文を参考に新しいアイデアや独自のアプローチ方法を模索します。その後はさまざまな工夫を盛り込んだサンプルをお客様に提供して機能についてのフィードバックを受け、採用されるまで改良していきます。お客様をはじめ、自社の営業や技術部門と何度も相談や打ち合わせを重ねる過程は苦労もありますが、お客様の良好な評価結果を得られたときはすごく嬉しい気持ちになります。
入社3年目のころ、ある海外企業の技術者が当社を訪問されたことがあります。当時の私の研究テーマに先方が興味を示しそうであったため、急遽開発中の製品を紹介することになりました。時間がない中で私が声をかけ英語でアピールを行ったところ、サンプルを評価していただけることに。結果、採用には至りませんでしたが、初めて自分の研究が認められた気がして非常に喜びを感じました。この時の経験で自分が研究した開発品をぜひ世の中に出してみたい気持ちが強くなり、またそのためには研究結果だけでなく、どうすればお客様に受け入れてもらえるかを考えることが大切と思うようになりました。次の機会に備え、しっかりと機能をプレゼンテーションできるよう、あまり得意ではなかった英語学習にも積極的に取り組み始めました。
当社ではオムツに使われる吸水性樹脂、洗剤やコンクリート混和剤に使われる水溶性ポリマーほか、社会と暮らしを快適にする数多くの素材を取り扱っています。一方で、世界中のお客様からさらなる機能の向上や付加価値を求める声が多数寄せられています。そうした状況下で個人的に実現したい夢としては、従来品にとらわれない新しい素材を開発し、当社がこれまで扱っていなかった分野に展開していくことです。そのためにさまざまなアイデアや知識、技術を製品に組み込められるよう、一層研究に励んでいきたいと考えています。
大学時代はソフトボール部に所属しており、現在も社会人のソフトボールチームと会社の野球部に入ってプレーしています。運動不足を解消できるとともに、よい気分転換になっています。ソフトボールチームには幅広い年代の人が参加しているので、できる限り長く続けたいと思っています。
私のキャリアパス
私の1日