※( )内は原材料となる当社製品
日本触媒は、紙おむつなどに使われる高吸水性樹脂とその原料であるアクリル酸における世界トップクラスの化学メーカーです。1970年に世界で初めてアクリル酸をプロピレンからの直接酸化でつくる製法を生み出し、その優れた技術は世界の有力化学メーカーで採用されています。
アクリル酸の川下製品には、高吸水性樹脂のほか塗料や粘接着剤に使われるアクリル酸エステルなどがあり、社内外に安定した需要があるため常に高い設備稼働率を維持しています。
米国・テネシー州での高吸水性樹脂生産拠点設立(1988年)を皮切りに高吸水性樹脂、アクリル酸のコア事業の世界展開を進めてきました。現在、日本、米国、ベルギー、中国、インドネシア、シンガポールに生産拠点を持ち世界規模での安定供給を実現しています。
日本触媒の高吸水性樹脂は、製品開発力、革新的な製造プロセス、原料アクリル酸からの一貫生産、世界に広がる供給体制、技術を有効に守る知財戦略などの強みを活かし、世界トップレベルのシェアを誇ります。
「触媒」は化学製品の製造に不可欠なもの。触媒を自ら開発し、その性能を磨き上げてゆくことで発展しようとの想いが社名に込められています。
日本触媒の「日本」には自社開発の純国産技術への誇りと想いが含まれています。海外の技術を導入する化学企業が多い中、創業以来、自社技術での製品開発を続けました。
製品だけでなく生産プロセスも自社で作り上げるため、現場の地道な改善により日々進化する製造技術力を誇ります。
日本触媒のプロピレン直接酸化によるアクリル酸製造技術は世界に広がっていきました。技術ライセンス先の企業は現在有力なアクリル酸メーカーとなっています。
1985年、年産1万トンプラントで本格生産を開始。紙おむつという用途を得て、現在では年産71万トン体制となりました。開発力をさらに強化するとともに、サプライチェーン全体でコスト削減を推進しています。
2003年、創業の製品である「無水フタル酸」から撤退するなど事業の選択と集中を進め、アクリル酸、高吸水性樹脂、酸化エチレンのコア事業でしっかりと収益をあげる体質へと進化を遂げてきました。
2030年長期ビジョンに向けた最初の3か年計画として、各分野における基盤作りを行うとともに、変革のためのさまざまな取り組みをスタートする期間と位置付け、具体的行動計画を策定しました。