代表メッセージ

株主・投資家の皆さまには日ごろよりご支援いただき、心より感謝申し上げます。

当社グループは企業理念を「TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」と定め、人びとが安心して暮らせる、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しております。長期ビジョンで定めた「2030年の目指す姿」の実現に向けて、「事業の変革」「環境対応への変革」「組織の変革」の3つの変革を着実に実行し、将来にわたる持続的な成長につなげてまいります。

【2023年度の振り返り】
2023年度は、需要の低迷などにより多くの化学品で需給バランスが悪化し、販売数量の減少や販売価格の下落により対前年減収となりました。利益面では、ソリューションズ事業でのスプレッド拡大などが増益要因となったものの、マテリアルズ事業における海外市況下落に伴うスプレッド縮小や在庫評価差の影響等により、全体としては対前年減益となりました。

【2024年度の見通し】
2024年度も需要低迷や中国景気後退の影響がしばらく続く見通しですが、高吸水性樹脂については新興国での需要伸長など数量の回復を見込んでおります。また、電材関連製品においても需要の底打ちがみられ、期後半にかけて徐々に好転していくと見ています。
マテリアルズ事業では販売数量は回復するもののスプレッド縮小などにより減収減益、一方ソリューションズ事業は需要回復による販売数量の増加とスプレッド改善により増収増益の見通しです。

【経営戦略・財務戦略の見直し】
2024年度は現中期経営計画の最終年度ですが、事業環境の悪化などにより、目標とした営業利益等の財務目標は未達となる見込みです。このような状況の中、今年度より経営戦略と財務戦略を見直し、2030年長期ビジョン達成に向けた取り組みを加速してまいります。
経営戦略では、将来の成長が見込めるエネルギー事業・エレクトロニクス事業・ライフサイエンス事業にリソースを集中させます。加えて、ROIC(投下資本利益率)による事業管理を行い、収益性向上を図ります。
財務戦略では、資産・資本効率性を高めるべく、2027年度末までに株主資本比率を60%近傍まで引き下げる目標を新たに定めました。株主資本の増大を抑制するとともに、株主還元の一層の拡大と安定化を図るため、2024年度から2027年度の4期間において、配当性向100%またはDOE(株主資本配当率)2%のいずれか大きい金額を配当いたします。また、同期間に政策保有株式を50%縮減し、売却で得た資金をもとに、同期間累計で約200億円の自己株式取得を実施いたします。

今後、当社グループは、成長が見込める事業に積極的にリソースを投入し、より収益性の高い事業へのポートフォリオ変革を進めるとともに、資産・資本効率性を高め企業価値の向上を図ってまいります。
株主・投資家の皆さまにおかれましては、今後ともより一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2024年6月

代表取締役社長

野田和宏

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