徹底解説!キレート剤とは?
家庭用洗浄剤から産業用洗浄剤、パルプや製紙用漂白剤、水処理用途まで。幅広い分野に活用されるキレート剤について基礎から解説!
キレート剤とは?
金属イオンを安定化させるための薬剤
水中には、カルシウムやマグネシウム、鉄などの金属イオンが含まれます。これら金属イオンは、析出して機器トラブルを引き起こしたり、界面活性剤と結合することで、洗浄剤の洗浄効果を低下させたりします。
キレート剤は、金属イオンと結合(錯体を形成)することで、金属イオンを安定化させることができる薬剤です。
キレートの語源はギリシャ語の「Chele(カニのはさみ)」です。薬剤が金属イオンと結合する様子が、カニが物を挟むのに似ていることから、「キレート剤」という名前がつけられました。
パルプ・製紙用漂白剤、家庭用・業務用・工業用洗浄剤、水処理剤、化粧品原料等に使用されるほか、金属イオンの水溶性を高める効果を利用して、水溶性肥料としても使用されています。

キレート剤の種類
低分子キレート剤とポリマー型キレート剤
金属イオンと錯体を形成するキレート剤には、長い使用実績を持ち、幅広い用途で汎用的に使用されている低分子型キレート剤と、キレート機能に加えて分散機能も備えたポリマー型キレート剤があります。
低分子型キレート剤は、コンパクトな分子構造で金属イオンを効率よく捕捉し、高いキレート力を発揮することが特長です。一方、ポリマー型キレート剤は、1つの分子内に多数の捕捉点を持つことで金属イオンを捕捉しながら、ポリマー構造によって粒子や不溶塩の分散・再付着防止にも寄与します。

日本触媒のキレート剤
生分解性キレート剤 HIDS® ー人と環境にやさしい低分子型キレート剤ー
EDTA(エチレンジアミン四酢酸)はキレート剤の代表例として知られ、高い効果を有しますが、生分解しません。そのため、自然界に放出されると、水生生物の必須微量元素である金属類と結びつき、生物がそれら金属イオン(ミネラル)を使用できなくなることから、環境面で問題視されています。
日本触媒のキレート剤(HIDS®)は、生分解性、安全性を兼ね備えた人と環境にやさしい環境調和型キレート剤です。キレート剤としての性能も良好で、販売開始以来、多くのお客様にご愛顧いただいています。
ポリマー型キレート剤 (アクアリック®FN-001) ーキレート能と分散能を両立ー
アクアリック®FN-001は、高いCaキレート能に加え、ポリマー構造に由来する分散性・再付着防止能を備えた高機能ポリマー型キレート剤です。金属イオンを捕捉しながら、粒子や不溶塩の分散にも寄与するため、低分子型キレート剤と分散剤の両機能を発現可能です。
高温・高硬度条件でも溶解性に優れ、洗浄剤、水処理、製紙、繊維処理など幅広い用途で使用できます。硬質表面洗浄では、スケールやくもり汚れの抑制にも寄与し、安定した洗浄性能の発揮が期待できます。
よくあるご質問
- キレート剤は洗浄剤でどのような役割を果たしますか?
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キレート剤は、水中のCa、Mg、Feなどの金属イオンを捕捉し、洗浄時のスケール発生、白濁、汚れの再付着などを抑える目的で使用されます。特に硬水条件や高アルカリ条件では、金属イオンの影響により洗浄性能や仕上がり性が低下することがあるため、適切なキレート剤の選定が重要です。
- HIDS®はどのような処方・用途に使用できますか?
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HIDS®は、生分解性、安全性を兼ね備えた環境調和型キレート剤で、洗浄剤、水処理剤、繊維処理剤、紙・パルプ用添加剤、半導体洗浄剤など、幅広い用途での応用が期待されています。アルカリ水溶液に対して溶解性が高く、アルカリ領域でのキレート能に優れます。また、スケールの主成分である、水不溶性カルシウム塩を溶解させることができます。
- アクアリック®FN-001はどのような処方・用途に向いていますか?
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アクアリック®FN-001は、高いCaキレート能に加え、分散性や再付着防止能を有するポリマー型キレート剤です。洗浄剤、水処理、製紙、繊維処理などの用途で使用でき、特にスケールやくもり汚れが課題となる硬質表面洗浄での活用が期待されます。
- EDTAやNTAの代替として検討できますか?
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用途や処方条件によっては、EDTAやNTAなど従来のキレート剤からの置き換え候補として検討できます。日本触媒では、環境配慮型のHIDS®や、キレート能と分散能を両立したアクアリック®FN-001など、代替検討に活用いただけるキレート剤をご用意しています。実際の性能は処方条件により異なるため、ご評価用のサンプル提供やお問い合わせも承っております。