AI(アルゴリズム)を用いた生産計画最適化ソリューションを導入
- 経営・事業
株式会社日本触媒(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:野田和宏、以下「日本触媒」)は、このたび、株式会社ALGO ARTIS(以下、「ALGO ARTIS」)と高吸水性樹脂(以下SAP)について、AI(アルゴリズム)を活用した生産計画最適化ソリューションの開発に成功し、正式運用を開始いたしました。
日本触媒は、SAPとその原材料であるアクリル酸において世界トップクラスの技術と生産量を誇っています。SAPは1gで100-1000gもの水を吸い取る吸水性と保水性に優れた樹脂で、紙おむつを始め、様々な用途に使われています。用途ごとの多種多様な吸水特性等のニーズに対応するため、当社では、多数の製品切替を行いながら、生産条件が異なる各種SAPを製造しています。この切替を伴う生産は、複雑に絡んだ制約条件をすべて満たさなければ実施できないため、計画作成に多大な労力がかかることや、ヒトが考慮できる情報量や条件数に限界があることが問題であり、あわせて、豊富な知識と経験を有する人材の育成が課題でした。
日本触媒は、2021年4月に長期ビジョン「TechnoAmenity for the future」を策定し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を駆使した、より効率的な生産体制の構築を戦略の一つに掲げました。その中で、AIによる生産計画の最適化を構想し、ALGO ARTISをパートナーとして開発を進めてまいりました。そして、これまで当社が培ったノウハウを組み込んだAI(アルゴリズム)の構築に成功し、この度生産計画最適化ソリューションの全ての検証・改良を終え、2022年10月に姫路製造所にて本格運用を開始いたしました。本ソリューションにより、従来より大幅に短い時間で、これまで以上に効率的で安定した長期間にわたる生産計画の作成が可能となり、SAPのさらなる安定供給や省エネルギー、CO2排出量削減に寄与します。
今後、AI(アルゴリズム)を用いた生産計画最適化ソリューションの他製品への展開を図るなど、デジタル技術・データを駆使したDXによる変革を引き続き推進してまいります。
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