姫路製造所

所長執行役員 岡崎 和人
所在地兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992-1
従業員数1,263名 (研究所を含む) (2025年3月末)
生産品目アクリル酸、アクリル酸エステル、無水マレイン酸、高吸水性樹脂、樹脂改質剤、電子情報材料、脱硝触媒、ダイオキシン類分解触媒 など

2024年度のRC活動の実績

労働安全衛生休業災害 1件、不休災害 4件(協力会社含む)
保安防災A級保安事故 0件、B級保安事故 1件
環境保全約4,500kL/年(原油換算)相当の省エネ対策実施

労働安全衛生では、化学物質への曝露による健康リスクの低減を図るため、呼吸用保護マスクが作業者の顔に密着していることを確認する「マスクフィットテスト」を実施し、適切な着用方法を指導しています。
保安防災では、2023年度下期より「保安力改革2025」と称し、ヒューマンエラーに起因する保安事故の防止に取り組んでいます。「声掛け・問いかけ・見守り」活動や、部署間の交流会などを行い、互いに助け合う安全文化の醸成に取り組むことで、2024年度の保安事故は減少しました。さらに労働災害や品質トラブルも減少するなどの良い影響も現れています。この取り組みは2025年度も継続します。
環境保全では、廃プラスチックのマテリアルリサイクルを継続し、2024年度は500トンを超える廃プラスチックが新しい用途にリサイクルされました。また、カーボンニュートラル実現への貢献を目指して省エネルギー活動を継続しており、ここ数年は目標を大きく上回る省エネルギーを達成しています。
今後も保安力向上と社会の変化に柔軟に対応することで、ステークホルダーから信頼される製造所を構築いたします。

製造所長 岡崎 和人

成功を活かす活動

これまで姫路製造所では、発生した労働災害やトラブルに対する対策の水平展開の徹底、安全作業要領の充実、ルールの見直しなどに注力してきましたが、作業者の不安全行動に起因する労働災害に対して、十分な効果が見られませんでした。そこで人間工学の専門家のご指導を受け、安全活動の見直しを行いました。
専門家が所員に行ったインタビューの結果、生産現場では安全に関するルールや安全基本行動が必ずしも守られていない実態が明らかになりました。また、トラブルが発生するたびにルールが増え、仕事がやりにくくなることや、ルール不遵守者が注意されていない状況への不満があり、モチベーションが低下している現状が指摘されました。そこで、ルールを遵守させる取り組みだけでなく、さまざまな状況に柔軟に対応できている人の行動に着目し、それを水平展開することで、所員の自律的な判断や行動を促し、成功を確実にするSafetyⅡの取り組みを始めました。具体的には、安全行動をした人を投票し表彰する「ほめる活動」や、設備トラブルなどを早期に発見、処置した人の行動特性や考え方をヒヤリングし、成功のコツとして製造所内に紹介する活動などを推進しています。
今後も改善を加えながら取り組みを進め、労働災害およびトラブルの未然防止につなげていきます。

安全行動者の表彰

ノンテクニカルスキル教育

労働災害の多くはヒューマンエラーが原因であり、その約8割はノンテクニカルスキル不足に起因しています。ノンテクニカルスキルとは、テクニカルスキルが専門的な知識や技能であるのに対して、状況判断力、コミュニケーション能力、リーダーシップ、チームワークなどのヒューマンスキルです。姫路製造所では、若手所員のスキル向上を目的に、模擬プラントを利用したノンテクニカルスキル教育を実施しています。また2023年度からはグループ会社にも教育の機会を拡大し、受講者からはノンテクニカルスキルの必要性やコミュニケーションの重要性を再認識する声が多く寄せられています。
今後もプログラム内容や設備の充実を図り、若手所員のスキル向上を着実に進めていきます。

ノンテクニカルスキル教育

トピック
電力需給バランスの安定化に寄与する「デマンドレスポンス」への参画

発電量が不安定な再生可能エネルギーの導入拡大にともない、電力の需給バランスを調整する方法として「デマンドレスポンス(DR)」が注目を集めています。姫路製造所は、社会貢献活動の一つとしてDRアグリゲーターと契約を締結して、2021年度から継続的にDRに参画しています。猛暑や厳冬、悪天候などにより電力需給がひっ迫した際に、DRアグリゲーターからの要請に基づき、発電余力を活用して系統電力からの受電量を低減することで、電力需給バランスの安定化に貢献していきます。

※DRアグリゲーター:複数の需要家を集約して需給調整を行う事業者

事業所データ

エネルギー使用量・消費原単位の推移

※1 「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(省エネ法)」の改正に伴い、2023年度実績から算定方法を見直しました。

CO₂排出量・原単位の推移

※2 カーボンオフセット都市ガスのオフセット量を含みます。
※3 「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」の改正に伴い、2023年度実績から算定方法を見直しました。

SOx、NOx、ばいじん排出量の推移

COD排出量の推移

廃棄物排出量、リサイクル量、外部最終埋立処分量の推移

PRTR法対象物質排出量の推移

  

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