コーポレート・ガバナンス

実効性の高いコーポレート・ガバナンスの実現に向け、体制や運営の継続的な改善を図り、ガバナンスの強化・充実に取り組んでいます。

コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

当社は、『TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します』という日本触媒グループ企業理念のもと、企業価値を高め、持続的成長を図っていきたいと考えています。
そのためには、実効性の高いコーポレート・ガバナンスの実現が重要であると捉え、株主の権利・平等性の確保と対話、さまざまなステークホルダーとの適切な協働、適切な情報開示と透明性の確保、取締役会・経営陣の役割・責務の適切な遂行、執行に対する適切な監督、内部統制システムの充実・強化など、コーポレート・ガバナンスの強化・充実の取り組みを行っています。

ガバナンス強化の取り組み

ガバナンス強化の取り組み概要図

コーポレート・ガバナンス体制の基本情報

(2024年6月20日現在)

主な項目内容
機関設計監査役会設置会社
取締役の⼈数8名(社内5名、社外3名)
うち⼥性取締役2名
社外取締役(独⽴役員)⽐率38%
取締役の任期1年
取締役会の開催回数(2023年度)
(社外取締役/社外監査役の平均出席率)
15回(100%/100%)
監査役の⼈数4名(社内2名、社外2名)
社外監査役(独⽴役員)⽐率50%
監査役の任期4年
監査役会の開催回数(2023年度)
(社外監査役の平均出席率)
16回(100%)
執⾏役員制度の採⽤
執⾏役員の⼈数15名 うち取締役との兼務者5名
取締役会の諮問機関指名・報酬委員会を設置

※⽐率は表⽰単位未満を四捨五⼊しています。

コーポレート・ガバナンス体制

(2024年6月20日現在)

コーポレートガバナス体制図

各機関および委員会の役割・機能

取締役会

社外取締役3名を含む8名の取締役からなり、業務執行に関する重要事項を報告、審議、決議し、取締役の業務執行を監督します。原則として月1回開催し、取締役の中から取締役会の決議により選定された取締役が議長を務めています。また、社外監査役2名を含む監査役4名が出席し、必要があると認めたときは、適宜、意見陳述を行っています。

経営会議

社長および執行役員をもって構成し、原則として毎月1回開催し、経営の基本方針・重要事項の執行に関する案件について審議します。なお、経営会議に付議された議案のうち、重要なものは取締役会に送付され、その審議を受けています。

監査役会

監査役会は、社外監査役2名を含む4名の監査役からなり、原則として月1回開催し、監査に関する重要な事項について、報告、協議、審議、決議します。

会計監査人

当社は、EY新日本有限責任監査法人による監査を受けています。

指名・報酬委員会

取締役会の諮問機関で、取締役3名以上の委員(うち過半数は社外取締役)からなる任意の機関です。代表取締役社長などの選解任、取締役・監査役候補者の指名案および取締役の報酬・賞与について助言を行います。

指名・報酬委員会の構成

氏名役職委員会出席率
野田 和宏代表取締役社長100%
瀨戸口 哲夫社外取締役100%
櫻井 美幸社外取締役100%

リスク管理委員会

取締役会の諮問機関で、社長を委員長として社長が任命する委員から構成される機関です。取締役会からの諮問に基づき、グループ重大リスクの特定、対応方針、対応措置および管理責任者等を取締役会に答申します。

テクノアメニティ推進委員会

サステナビリティ活動の推進は、日本触媒グループ企業理念『TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します』の実践そのものであると考え、サステナビリティ活動に取り組んでいます。サステナビリティ活動の推進を当社経営の中核的なテーマと捉えて、その方針や戦略を決定し、関連部門への指示、活動の実績評価を行います。

内部監査部

内部監査部(6名)は、他の業務執行部門から独立した立場から、当社および当社グループにおける各業務プロセスの有効性および効率性や法令遵守などについて監査を行い、内部統制の適正性について検証しています。内部監査部は、監査役および会計監査人と相互に情報・意見交換を行うなど緊密な連携をはかり、内部監査の実効性の向上に努めております。
また、内部監査結果については、社長、取締役会、監査役及び監査役会に対し、定期的な報告を行っております。

取締役および監査役の選解任の方針および手続き

独立社外取締役3名を含む取締役会にて、専門知識、経験、実績、資質、能力、人柄などを総合的に勘案して、経営陣幹部の選解任および取締役・監査役候補者の指名を行っています。また、代表取締役社長などの選解任および取締役・監査役候補者の指名に対する助言を受けるための、独立社外取締役を主要な構成員とする任意の指名・報酬委員会を設置し、代表取締役社長などの選解任および取締役・監査役候補者の指名についての透明性と公正性を確保しています。

取締役・監査役の専門性と経験

取締役・監査役の専門性と経験の概要図

(注1)上記一覧表は、各人の有する専門性と経験のうち主なもの最大3つに●印をつけています。
(注2)SCMとはサプライチェーンマネジメントの略語であり、DXとはデジタルトランスフォーメーションの略語であります。

取締役会の実効性評価

1.取締役会の実効性評価プロセス

当社は、取締役会の実効性を高めるための取組みとして、取締役および監査役へのアンケート等の調査を年1回実施し、取締役会全体の実効性について評価を行っております。2023年度は第三者機関により実効性評価を行いました。

取締役会の実効性評価プロセス
1.第三者機関による取締役会の資料閲覧、傍聴
2.取締役および監査役全員に対するアンケート
3.第三者機関による全役員に対するインタビュー
4.取締役会での当該実効性評価に関する総括
(注)取締役会の資料閲覧、傍聴および全役員に対するインタビューの実施は年度ごとに決定いたします。

2.当年度の改善項⽬

前年度の実効性評価で指摘された改善点は次のとおりです。
・取締役会において議論するための適切なテーマ選定
・社外役員に対する社内の検討・議論の状況や業界環境等の情報提供の強化・トレーニングの充実化
・指名・報酬委員会における審議の充実化

3.評価結果および今後の取り組み

  • 取締役会の構成、運営、審議・報告、業務執⾏監督を⽀える体制の各⽅⾯において、適切に機能しており、全体として取締役会の実効性は確保されていることを確認しました。また、前年度の実効性評価で指摘された改善点を踏まえた諸施策についても、適切に実施されていることを確認しました。
  • ⼀⽅、2022年度からスタートした⽇本触媒グループ中期経営計画「TechnoAmenity for the future-Ⅰ」にて掲げる持続的な成⻑と中⻑期的な企業価値向上に向けた「コーポレート・ガバナンス強化」を着実に遂⾏するため、次の事項に取り組んでおります。

  ≪取締役会の機能強化にむけた検討≫
  ・取締役会で議論するべきテーマについての議論
  ・取締役会の目指すべき方向性についての議論の充実化

役員報酬制度の概要

1.基本方針

  • 企業理念を実践し、持続的な企業価値の向上を図るうえでインセンティブを与えること
  • 業績ならびに責任に応じて株主と利害を共有する報酬体系とすること
  • 当社の業績、従業員給与水準、他社水準を踏まえた適正な報酬水準とすること
  • 委員の過半数を独立社外取締役で構成する指名・報酬委員会の審議を経ることで、透明性と公正性を確保すること

2.報酬構成

当社の取締役(社外取締役を除く)の報酬は、固定報酬の基本報酬、業績連動報酬の賞与および株式報酬から構成されています。なお、社外取締役については、業務執⾏から独⽴した⽴場であることに鑑み、固定報酬の基本報酬のみを⽀給いたします。

取締役(社外取締役を除く)の報酬の割合の目安

取締役(社外取締役を除く)の報酬の割合の目安の概要図
※上記の割合はあくまで目安であり、会社業績、株式市況、目標管理制度による各個人の目標達成度合いなどに応じて変動します。
固定報酬業績連動報酬
基本報酬賞与株式報酬
位置付け固定報酬短期インセンティブ報酬中長期インセンティブ報酬
支給対象者取締役取締役(社外取締役を除く)取締役(社外取締役を除く)
支給方式金銭金銭株式・金銭
支給時期月例で支給毎年の定時株主総会後に支給取締役の退任時に給付
概要・役位、職責に応じて支給する。
・社外取締役は、当社役員の水準、他社水準を考慮して総合的に勘案して決定する。
・評価指標であるKPI(業績評価指標)の達成度および目標管理制度による各個人の目標達成度に応じて支給する。
・KPIは「税引前利益」と「ROA(資産合計税引前利益率)」とし、各達成度評価は0~150%の範囲とする。
・役員向け株式給付信託の仕組みを活用し、中期経営計画の達成度と連動して付与される業績連動ポイントと株式価値共有のため株式保有を目的とした固定ポイントの累計ポイント数に応じて給付する。
・業績連動ポイントと固定ポイントは1:1の割合で付与する。
・業績連動ポイントは、KPIとして設定した中期経営計画の目標値に対する中期経営計画最終年度のKPI実績値の達成度に応じて変動させる。
・KPIは「営業利益」と「ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)」とし、評価ウエイトは「営業利益」50%、「ROE」50%とする。また、各達成度評価は0~150%の範囲とする。

3.報酬決定プロセス

  • 当社は、委員の過半数を独立社外取締役で構成する任意の諮問機関である指名・報酬委員会を設置しており、同委員会において、取締役の報酬の決定方針・制度・課題等ならびに水準の妥当性、および個人別の報酬額を審議し、取締役会に対して答申を行っております。
  • 取締役会は、同委員会の答申を踏まえて、取締役の個人別の報酬などの内容についての決定方針、および株主総会で承認された報酬額の枠内で取締役の報酬などの内容を決定しております。なお、株式報酬を除く取締役の個人別の基本報酬および賞与の額の内容については、代表取締役社長が、取締役会の決定により一任を受けたうえで、同委員会の答申の内容を踏まえて決定することとしています。

当事業年度に係る取締役および監査役の報酬などの総額

役員区分報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円)対象となる
役員の員数
(名)
固定報酬業績連動報酬
基本報酬賞与株式報酬
取締役
(うち社外取締役)
368
(40)
234
(40)
128
(-)
6
(-)
10
(3)
監査役
(うち社外監査役)
74
(20)
74
(20)

(-)

(-)
4
(2)
合計
(うち社外役員)
442
(60)
308
(60)
128
(-)
6
(-)
14
(5)
※1. 上記の支給人員および支給額には、2023年6月21日開催の第111期定時株主総会終結の時をもって退任した取締役2名を含んでおります。
※2. 賞与の額は、当事業年度に係る役員賞与引当金繰入額であります。
※3. 株式報酬の額は、当事業年度に費用計上した額であります。

政策保有株式

当社は、日本触媒グループ企業理念『TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します』に基づき、これまで果たしてきた産業・社会への貢献をさらに高めていきたいと考えています。そのために「化学品製造業」である当社は、継続的な企業価値向上の観点から、開発・生産・販売などにおいて、関係取引先との長期にわたる安定的な信頼関係が重要であると考え、必要と判断される取引先企業の株式を政策保有目的で保有しています。
保有する全ての上場株式に関して、毎年、独立社外取締役3名を含む取締役会において、個別銘柄ごとに、上記目的に照らし、資本コストなども踏まえ総合的に検討し、保有の意義を確認します。保有の意義が薄れたと判断した株式については、売却していきます。2023年度は、2銘柄の全株売却を実施いたしました。この結果、2024年3月末時点の政策保有株式の銘柄数は、コーポレートガバナンス・コード導入前事業年度末(2015年3月末)の70銘柄から、33銘柄となりました。
2024年度以降もさらに縮減を進め、2027年度までの4年間で約200億円を縮減する方針としております。

コーポレート・ガバナンス報告書

当社のコーポレート・ガバナンスに関する取り組みの詳細は「コーポレート・ガバナンス報告書」をご参照ください。

コーポレート・ガバナンス報告書

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